原石

ものづくりにおいて常識的には、
初めにデザインありきだと思っているが、
こと石器づくりに関しては、どうだったのか。
最初につくる石器のイメージを描き、原石を求めたのか、
手に入れた原石から、つくる石器をイメージしたのか。
経験から言えば、その方法は両方有りで原石の状態次第。
ただ、どちらかと言うと、原石或は欠片の大きさに合わせて
イメージすることの方が多かったのでは。
いくらつくろうと思っても、そのつくろうとする
大きさの原石がなければ始まらない。
また、一個の原石から一個の石器しかつくらないとは限らない。
製作途中の大きな欠片の多くは、再利用されたに違いない。
小さな矢尻の場合、原石に困ることは無かっただろう。